イギリスの海外ドラマ、第一容疑者シリーズを産休中に毎日毎日見ていた。
制作はグラナダTV、昨年BSイマジカにて再放送。
ヘレン・ミレンのかっこよさは以前から好きでいたけれども、この第一容疑者シリーズのジェーン・テニスン役のヘレンには心から惚れてしまった。
アメリカ海外ドラマとちがって、全体的に暗くてじめっとしていて、かつストーリーがその時代の社会問題などを取り扱っているので、スカッとするよりも、考えさせられてうっかり朝みて憂鬱な気持ちになったりしていたけど、とにかくハマって、さらにヘレン・ミレンが好きになり、ヘレンが出ていると聞けば見るという“パブロフの犬”状態。
「Yes,Ma'am」
保守的なイメージのイギリス。なかでも警察内部は、さらにすごいのかなとこのドラマをみて軽くゾッとする。
そんな中、ここだ!と出世するタイミングを見つけては、攻めていくテニスン警部。ほれぼれ・・・・・・。
部下から呼ばれる、「Yes,Ma'am」という言葉がすごく印象的で。それをいやがるテニスン警部もまたよい。部下も女上司を疎んじている感じがしつつも、そこはかとない信頼感が最後は生まれ、部下が言う「Yes,Ma'am」も冒頭から聞く印象から変わるのがまたたまらない。
各話の重さ
イギリス刑事物らしく、拳銃でドンパチは極めて少ない。
それよりも内容の濃さ、解決するまでのジレンマ、警察(政府)内部での戦いなど、拳銃でバーン!と解決できないことの重さがまたなんともリアリティを増している気がする。
なんなら内容によっては見ていて辛い。幼児売春がテーマの「 朽ちた野望」は闇が深いし、幼児誘拐の「消えた幼児」は仕事をしている母としては複雑な気持ちになる内容。
それに、もがいてあがいて苦しむテニスンの姿がまた、辛い。イライラを酒をカッ喰らって苦々しい顔をする姿、“Ma'am”と言われているけれども、だからといって強いわけではない(でも強い)その姿に見ているこっちは自然と手に力が入ってしまう。
それでも、何度も見てしまうのは、テニスンの姿、ヘレン・ミレンの演技に惚れてしまっているからだろうか。
唯一? ニヤニヤしてしまうのは、仕事の鬼かと思いきやプライベートではしっかり恋人とよろしくやるテニスン。ギャップ萌が半端ないです、ヘレン様!
最終回とリメイクとスピンオフと
最終回の「希望のかけら」。
この最終回だけは何度も見られなかった。辛くて、見てられなかったというのが正直なところ。心をえぐるドラマを作るよなあ、グラナダTVさん・・・・・・。
HDDもいつか壊れるかもしれない、と思うとDVDboxが欲しいけど、今買っている場合じゃないのが悲しいところ(最終回はDVD化していないけど辛いからいい)。
アメリカでリメイクされたものも見たけれども、悪くない、けど何かが違う。1話見て断念。もはや記憶にも残っていない。
失望した数ヶ月後、なんとスピンオフが作られるとニュースとのニュース!
しかもオリジナル脚本家、これは期待しちゃうし、楽しみである。